12月の日本訪問を振り返って:インパクト、コミュニティ、そしてパートナーシップ
2025年12月初旬、私は約10日間にわたり日本を訪れ、国際基督教大学(ICU)を中心に、東京と栃木で数々の面談を行いました。今回の訪問の目的は、ICUコミュニティとの関係をより一層深めること、そしてJICUFとICUの長年にわたるパートナーシップを強化することでした。
滞在中は、学生、教職員、大学幹部と公式・非公式に面会しました。これらの対話は、ICUとJICUFに共通する価値観ーリベラルアーツ教育への揺るぎない信念、世界と真摯に向き合う姿勢、そして教育がコモングッドへの貢献の責任を産むという考え方ーについて共に反芻する機会となりました。中でも、岩切正一郎学長との対話は印象深く、両組織の根底にある価値観と目的、そして両者のパートナーシップの長期的な意義について考える時間となりました。
ICUでは、学生の声に耳を傾け、JICUFが支援するプログラムが学生生活の中でどのように実践されているかを知ることに注力しました。まずは、ケンタッキー州レキシントン出身の1年生で、ネルソン・ランチ奨学生のワイアット・ハワードさんと面会しました。楓寮での生活、ラグビー部での活動、日本語学習、そしてキャンパス内のキリスト教学生グループを通じて築いたコミュニティについて語る彼の言葉から、学生がキャンパスライフに積極的に参加することで、ICUでの経験がどれほど豊かなものになるかを実感しました。

また、2回に渡って開催されたオスマー研究フェローシップの成果発表会に参加し、学生たちが夏期休暇中に取り組んだ様々な研究の成果を直接聞く機会にも恵まれました。自信をもって発表する学生たちの姿、そしてその後互いに交流する様子を見て、学部生の研究活動を支援することの意義と確かな成果を感じました。訪問の終盤には、JICUFのプログラムに関わる学生・教員70名以上との交流レセプションが開催され、それぞれが大きなコミュニティの一員であることを実感する貴重な場となりました。

滞在中には、キャンパス内にあるJICUF日本オフィスでも時間を過ごしました。プログラムマネージャーの松山日出子や学生アンバサダーとの対話を通じて、このオフィスが単なる運営拠点ではなく、学生のリーダーシップを育み、新たなプログラムを試験的に導入し、カジュアルな交流の場を提供していることを目の当たりにしました。学生アンバサダーが主体的に活動を企画・運営する姿からは、信頼と責任を与えることが成長を促すのだと改めて感じました。
ICU外では、栃木県にあるアジア学院(ARI)を訪問し、難民の教育について意見交換を行うとともに、農業、サステナビリティ、リーダーシップ、コミュニティ形成など、ARI・ICU・JICUFの共通の関心事項を再確認しました。また東京では、卒業生、市民社会やフィランソロピーのリーダーと面会し、我々と価値観を共有し、社会に貢献したいと考える人々の幅の広さを改めて実感しました。

今回の訪問は、JICUFとICUの緊密なパートナーシップを再確認するとともに、両者が協力することで、日本、そして世界により大きなインパクトを与える方法を探る重要な機会となりました。教育及びコミュニティの重要性、そしてグローバルな視野に基づく責任に対して真摯に向き合う人々との対話を通じて、彼らとの連帯感と、前に進むエネルギーを感じた旅でした。

JICUF主催のレセプションにて挨拶するポール
