JICUF副代表が香港で開催されたアジア太平洋国際教育協会(APAIE)年次大会に登壇

2月25日、JICUF副代表の髙田亜樹が、香港で開催されたアジア太平洋国際教育協会(APAIE)年次大会に出席し、「Partnerships for the Global Good: Expanding Opportunity for At-Risk Students and Scholars(グローバル・グッドのためのパートナーシップー危機下にある学生への教育の機会拡大)」と題するパネルに登壇しました。本セッションは、米国国際教育研究所(IIE)会長のジェイソン・チズ氏がモデレーターを務め、髙田はタイ高等教育省のルークスモン・スマンシン氏、マヒドン大学のノプラヌー・サジャラクス・ディラティティ氏、そしてIIEのジョーナ・ココディニアック氏とともに、各組織がどのように避難民その他危機下にある学生の教育機会拡大に取り組んでいるかを紹介しました。
チズ氏は冒頭、IIEが難民や危機下にある人々を支援してきた知見を踏まえ、世界的動向と様々なアクター間の戦略的パートナーシップについて問題提起を行いました。髙田は、過去10年間にわたるJICUFの取り組みとして、高等教育を通じて日本に難民の背景を持つ若者を受け入れ、保護を提供する「教育パスウェイズ」の構築と拡大について発表しました。
スマンシン博士は、地域における人の移動政策や、タイ政府が果たす役割について説明し、ディラティティ博士は、マヒドン大学におけるこれらの学生支援の仕組みを詳述しました。最後にココディニアック氏は、恒常的なプログラムおよび特別イニシアティブにより、20か国出身の数千人の学生に高等教育の機会を提供してきたIIEの実績について述べました。
続くディスカッションでは、チズ氏から髙田に対し、日本の大学が危機下にある学生の入学選抜においてどのような柔軟性を示してきたのか、また他国の参考となる取り組みがあるかとの質問がありました。髙田は、国際基督教大学(ICU)では、候補生が大学と奨学金プログラムに二重に出願する必要のない「ワンステップ出願プロセス」を導入している他、すべての受け入れ大学が重要書類について原本ではなくコピーの提出を認めていると回答しました。
一方で、大学の採用プロセスにおいて大きな課題が二つ残っていることを指摘しました。それは、高校卒業資格と標準試験です。無認可の学校で学ぶ難民・避難民の学生は、教育を修了しても高校卒業資格が認められないため、事実上大学に出願することができません。また、認可校を卒業した場合も、多くの大学はSATやACTなどの標準試験の成績を求めますが、難民・避難民にとってこれらを受験すること自体が困難である場合が少なくありません。そのため、高等教育機関がユネスコ資格パスポートやNPOアマラ・エデュケーションのグローバル・セカンダリー・ディプロマといった代替的資格を検討することが重要であると訴えました。
最後は活発な質疑応答で締めくくられました。APAIE年次大会は、アジア太平洋地域最大級の高等教育ネットワーキングイベントの一つであり、本年は地域内外から約3,000人が参加しました。
