JICUF、韓国で難民のための「教育パスウェイズ」に関する会議を支援

7月29日、30日の両日、ソウルの駐韓カナダ大使館にて、「韓国および世界における難民のための教育パスウェイズを考察する(Exploring Education Pathways for Refugees in the Republic of Korea and Beyond)」と題する会議が開催されました。教育パスウェイズ(教育を通じた難民の補完的受け入れ)とは、高等教育の機会を通じて、難民が安全な第三国へ移住し、保護を受けることを可能にするプログラムです。教育パスウェイズに関するグローバル・タスクフォース(Global Task Force on Third Country Education Pathways)のメンバーであるJICUFは、1年前から始まった本会議の企画に携わりました。
韓国でこのテーマを扱う初めての会議を開催する構想は、2026年6月にタイ・チェンマイで開催された会合で生まれました。その後、韓国法務部、忠南大学校、江原大学校をはじめとする韓国の関係機関の代表者を含む、多国籍の企画委員会が設立されました。JICUFとその緊密なパートナーであるパスウェイズ・ジャパンも、日本で難民の高等教育支援に10年間取り組んできた経験を持つ団体として、委員会に加わりました。駐韓カナダ大使館、韓国法務部、UNHCR韓国事務所、江原統一研究院が共催機関を務め、その他の団体も会議の企画・運営に協力しました。

今回の会議は、韓国政府が2026年1月に、大韓民国政府奨学金(GKS)の一環として、難民のための教育パスウェイズを開始したことからも、時宜を得たものでした。GKSは、長年にわたり実施されている外国人留学生向けの政府奨学金制度です。2026年には、韓国教育部、法務部、UNHCRが協定を締結し、GKSの枠組みの中に難民を対象とした奨学金を新たに設けることとなりました。
JICUF副代表の髙田亜樹は初日のモデレーターを務め、折居徳正パスウェイズ・ジャパン代表理事は、日本における教育パスウェイズの発展について概説しました。また、カナダ、オーストラリア、フィリピンからも、教育パスウェイズの実践者や支援者がそれぞれの経験を共有しました。2日目には、参加者が少人数のグループに分かれ、持続可能な資金調達、大学との連携、政府の政策、就労への移行など、教育パスウェイズを開設する上で重要な事項について議論しました。各グループは最後に、今後取り組むべき3つの主要なアクション項目をまとめました。
会議には約60名が参加し、その大半は、政府関係者、NPO・財団職員、高等教育機関の教職員など、韓国の関係者でした。韓国で新たなプログラムが始動したばかりのタイミングで、韓国の関係者が、アジア太平洋地域内で教育パスウェイズの実践に携わる人々とつながり、その経験から学ぶ機会を得られたことは、意義深いものでした。また、今回の会議は、JICUFが運営してきた日本教育パスウェイズ(JEP)のような、民間による支援モデルを韓国の関係者に紹介する機会ともなりました。

