JUUP奨学生クセニアさんがICUを卒業

クセニア・ヴァシレンコさんは、2022年のロシアによるウクライナ侵攻直後に設立された 日本・ウクライナ大学パスウェイズ(Japan-Ukraine University Pathways: JUUP)を通じて、JICUFとICUが支援した5名のウクライナ人学生の一人です。来日前、彼女はキーウの大学で日本語を学んでいましたが、ICUに編入して国際関係学を専攻しました。
卒業を間近に控えた今、ICUでの経験について語ってもらいました。クセニアさん、ご卒業おめでとうございます。
私にとって、ICUで過ごした4年間は、人生の中でも特に意義深い時間の一つでした。ICUで国際関係学を学ぶ中で、学問的に成長すると同時に、自分自身や将来の目標についてもより深く考えるようになりました。在学中、最も印象に残った経験の一つは、ヨーロッパにおける移民の安全保障化をテーマに卒業論文を書いたことです。このテーマは、学術的に重要であるばかりでなく、個人的にも大きな意味を持つものでした。研究成果を発表し、教授やクラスメートと議論する中で、ICUでの数年間で自分がどれほど多くのことを学んだかを実感しました。
また、大学の国際的な環境も、ICUでの生活のハイライトでした。多くの国から集まった学生たちに囲まれて学ぶことで、教室の外でも自然とさまざまな対話が生まれました。寮での生活も、貴重な経験でした。友人たちと深夜まで話し込んだり、食事を共にしたり、寮のコミュニティが企画したイベントに参加したり、何気ない瞬間の一つひとつが、大切な思い出です。こうした経験の積み重ねで、ICUは私にとって単なる学びの場ではなく、「もう一つの家」になったのです。振り返ると、教室の内外で多くの機会と経験を得ることができたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。

一方、ICUでは困難なこともありました。授業や研究、課外活動のバランスを取ることは、時に大きな負担に感じられることもありました。特に卒業論文の執筆は大変で、高い自制心と時間管理能力が求められました。しかし、こうした困難を乗り越えることで、自信が深まり、複雑な課題にも主体的に取り組む力を身につけることができました。
今後は、ICU大学院のアーツ・サイエンス研究科の政治・国際研究専攻に進学し、研究を続ける予定です。ヨーロッパにおける移民と安全保障に関する研究をさらに掘り下げ、将来的には国際関係分野における政策研究や分析に貢献したいと考えています。ICUは、こうした目標を形づくる上で重要な役割を果たしてくれました。学問的な基盤だけでなく、それを追求することを奨励してくれる温かい環境を与えてくれたからです。
